日本社会薬学会第37年会のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。第37年会は、「社会薬学の志(こころざし)−向き合い、行動するために−」というテーマで開催することになりました。
社会薬学は、社会や地域にある薬と薬剤師に関わる様々な課題に取り組む学問領域です。薬や薬剤師を取り巻く環境には、解決が難しい根深い問題があります。問題の背景を明らかにすること、問題解決のために取り組むべきことなどを提言し、それを提言だけで終わらせるのではなく、実践に向けて行動につなげることが重要です。第37年会を通じて、行動に結びつくような提案や取り組みを共有し、医療の質向上に向けた思いを一つにしたいとの願いを、このテーマに込めています。
年会シンポジウムは3つ企画しています。1日目は、未だに課題が残るわが国の医薬分業制度をテーマとしたシンポジウムと、社会薬学領域の若手研究者が企画するシンポジウム、2日目は、AI(人工知能)を活用する時代における薬剤師の役割をテーマとしたシンポジウムを開催します。また、薬の適正使用推進のための実践力を身に付けるためのワークショップ、社会薬学領域の研究手法に関わるワークショップ、くすりの適正使用協議会との共同企画を予定しています。
会場となる日本大学薬学部校舎では、同じ日程で文部科学省私立大学研究ブランディング事業「スポーツ日大によるアンチ・ドーピング教育研究拠点確立とポストオリンピックへの展開」の企画が開催されます。アンチ・ドーピングは薬剤師の職能の一つであり、医療関係者と関わりが深いテーマであることから、社会薬学会に参加される皆様にも是非、こちらの企画にもご参加いただきたいと願っております。
多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
2018年3月
日本大学薬学部 教授 亀井美和子