会長あいさつ

ご挨拶:社会的な存在としての薬を考える

 

日本社会薬学会 会長 佐藤 嗣道

 本学会は、2019年に任意団体から一般社団法人となり、今日まで法人としての学会運営の基盤が整備されてきました。この基盤を発展させ次世代に引き継いでいくことが重要であると考えています。健全な学会運営に努めるとともに、魅力ある学会となるよう微力ながら力を注いでいきたいと思います。

 社会薬学とはどのような学問なのか?社会薬学は英語でsocial pharmacyであり、ここでのpharmacyは薬学を意味します。医学は英語でmedicineですが、medicineには薬物療法の意味もあり、この言葉には科学と実践の明確な区別はありません。薬学を意味するpharmacyも同様に、科学と実践の両方を含む言葉であると理解することができます。社会薬学とは、薬学が社会に応える営みのあり方を研究する学問領域と考えることができるかもしれません。

 薬学が社会に応える営みを社会現象として俯瞰的に捉え、そのあり方をどのような観点から分析するのかを検討することが研究の第一歩となります。そして、社会薬学の方法は、哲学、倫理学、心理学、行動科学、社会学、社会政策、経営学、経済学、疫学などの分野と密接に関連します。

 時代の大きな流れの中で、社会薬学的視点から検討すべき課題が数多くあります。皆様の実践と研究が益々発展し、その成果が社会で共有されますことを願っております。

2022年10月 

日本社会薬学会  会長 佐藤 嗣道

 

過去の会長あいさつの記録

2016-21(平成27-令和4)年度会長就任ご挨拶

2014-15(平成26-7)年度会長就任ご挨拶

2012-13(平成24-5)年度会長就任ご挨拶

 

 

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