大会長・年会長挨拶

 昨年9月に高崎で開催を予定しておりました第11回日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会学術大会/日本社会薬学会第39年会 合同学会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により延期とさせて頂いておりました。世界中で大流行が起きていますが、その対策に当たられている関係各位には改めて深甚なる敬意を表します。
 この度、新たに2021年9月4日(土)・5日(日)の両日にWeb配信に変更し開催する運びとなりました。この1年で社会活動の制約も大きくなっている事実もございますが、高崎にお越しにならずとも学会に参加できるのもWeb配信の大きな利点と考えます。
 本学術集会のテーマも両学会の共通の課題として「わが国の標準薬物治療を考える!」にしました。日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会は2009年の発足以来、薬物療法の適正化を焦点に医師、薬剤師、また、薬物治療の開発から実践に関わる医療スタッフとともに多角的に活動をして参りました。一方、日本社会薬学会は2019年7月に一般社団法人として生まれ変わりました。1982年に研究会として発足以来、医薬品などの生活関連物質と人の健康との社会的な関わりに焦点をあてて研究・教育活動を行っています。
 「withコロナ」の新時代においても患者中心の薬物治療を実践していくには「標準化」は重要であると考えます。しかし、薬剤選択を制限する、医療費を抑えるという、本来の「標準薬物治療」の目的から外れた議論になりがちです。そこで本学術集会では、エビデンスに基づく薬物治療を推進する学会と薬物治療と社会との関わりを中心に考える学会が協力して、「わが国の標準薬物治療を考える!」を原点に立ち返った合同学術集会にしたいと考えております。
 今回の合同学会の開催に関しては、COVID-19の流行状況を注視しながら、安全で、実り多い機会となるように心がけて参ります。同時に「標準薬物治療」そして新たな学術集会の流れを創ることができますよう精一杯勤めて参ります。

皆様のご指導、ご支援をどうぞよろしくお願い申しあげます。

2021年3月

 

第11回日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会学術大会
大会長  山藤 満
(SUBARU健康保険組合 太田記念病院 薬剤部)
日本社会薬学会第39年会
年会長  赤沢 学
(明治薬科大学 公衆衛生・疫学研究室)

 

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